はじめまして。yuriです。
文章は得意ではありませんが、小中不登校を経て高校までを簡潔ですがまとめました。
どうぞお付き合いください。
気分屋の息子
息子は幼いときから気分屋で、何もしたくない気分、遊びに行きたい気分、ラーメンを食べたい気分・・・周りはいつも彼の気分に振り回されていました。
わがままで、頑固で、融通がきかないので、当然のことながら友達ができませんでした。
正確に言うと、友達になって欲しい子には拒絶され、仲間に入れてくれる子は自分から拒絶していました。
それなら一匹狼で居れば良いのに、周りから自分がどう思われているのか気にするナイーブさがあり、そこがまた対人関係をややこしくしていました。
友達がいなければ学校も楽しくないでしょう。
だんだんと行き渋るようになり、自分の興味関心のあることにだけ、のめり込むように詳しくなって行きました。
ROCKETに申し込んだのは、ちょうどこの頃です。
学校で教える9教科で人間の価値が決まる訳ではないと思いながらも、本当にこのままで良いのかと不安に感じていました。
一人の少年が息子を変えた
中学生の時、共通の趣味から4歳年上のお兄ちゃんのような友達が出来ると、対人関係が一気に好転しました。
修学旅行から帰ると、クラスメイトと外に出かけ、遊ぶようになったのです。
それまでのめり込んでいた興味あることへの探求心と情熱はどこへやら。
ROCKETのスカラー候補生に選ばれたところでしたが、成果発表会で研究発表するという期待は儚く消えました。
でも、その日あったことを、楽しそうに話してくれる息子を見るとやはり友達と遊びたかったんだな、ずっと寂しかったんだなと思い、切なさと同時に嬉しかったです。
息子の探求心を満たす為にお金を出して物を揃えることはできても、友達は買えませんから。
こんな気分屋の息子を友達にしてくれて、本当に感謝しています。
人生は出会いと別れの連続
それからしばらくして、高校の文化祭へ見学に行き、また大きな出会いがありました。
ある部活の顧問の先生と意気投合して、その部に入る為にこの高校を受験したいと言い出し、なんとか合格できたのです。
幸い全寮制だったので、朝なかなか起きられない息子も毎日遅れず登校できました。
高校の友人関係は、全く問題なかった訳ではありませんでしたが、手を差し伸べてくれる友達に救われ、乗り越えられました。
顧問の先生には、教科担任の間に入って頂くなど、部活以外でも息子を理解して導いてくださいました。
そして今年春、卒業できました。
昔から「人生は出会いと別れの連続」とよく言われます。
今までピンとこなかったこの言葉、人の成長に必要不可欠な経験なのだと思い知りました。
もし今、ずっと家にこもっているお子さんがいたら、是非外に出て人と接する機会を、まだコロナ禍ですが、どうか作ってあげて欲しいと思います。